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その6 ダイバーになるための条件

ダイビングするにはお金や休暇が必要。
だけど本当に必要でやっかいなのは健康な体である
という事だった。

学科が終わって私達の目の前にはダイビングにするに
あたって適正な健康な体かどうかの健康診断書を発行
してもらうための文書が目の前にあった。

水中という特殊環境に入るためには健康な体である事
が求められる。学科が終わって初めてどの病気がやば
くてこの程度の病気は大丈夫というのが解るようにな
っている段階。

すずめ娘、思いっきりこの健康診断にひっかかってし
まうと自信のある項目があることに気がついた。

それは鼻の病気だった。
2ヶ月前に退職してから調子の悪かった鼻を耳鼻科に
診てもらったら重症寸前の副鼻腔炎と診断されレント
ゲンを撮ると副鼻腔は両方とも半分近くが真っ白に写
っていた。

蓄膿症で手術しなければならない一歩手前の状態で匂
いを感じ取る機関がおかしくなりかけていた。

ただでさえ胃腸の調子が悪い、皮膚炎と通院していた
ため、鼻も調子が悪いんですと会社に言えなかった為
ここまでひどくなってほったらかしだった。

その日から血液注射を毎日打ち、クリーニングで鼻を
掃除するために通院を余儀なくされていて、その通院
のまさに真っ最中。

この副鼻腔が炎症で腫れてるという事は潜るための耳
抜きが難しいだけでなく、潜れても浮上するとリバー
スブロックで耳が痛くなって浮上できなくなってしま
うためダイビングではNGだった。

海洋実習は今月末だからそれまでに血液注射が終われ
ばといったところ。今思い出すとかなり無茶だった。

他にもダイビングにNGでよくあるのは虫歯とか耳の
鼓膜が破れてるとか、もちろん内科系の病気も水中で
吐いて溺れたりする原因になるし、薬を飲んでるので
だめだ。

圧力のかかる水面下では薬の効果が強くなり、薬に
よっては集中力低下、減圧症にかかり易くなったり、
最悪は失神することもあるようなので、注意が必要。
本来の濃度以上になるというのは本当に危険。

だけど、その時はふ~んそうなんだ~程度しか思って
なんかいなかったんだな。

とにかく私は耳鼻科がネックだったので必死に通ったよ。
なんとか月末までに3日に一度通いまで回復して、お薬は
まだ手放せないものの、晴れて海洋実習の日を迎えた。

私はこの持病とダイビングの狭間で悩みながら続ける
はめになるなんて事は予想だにしなかったんだけど。

つづく



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